スナノキヲク 9



砂の上の砦


 ここクサール・ギランヌははっきり言って何もないところです。沙漠とオアシスがあるだけのゆったりした村です。電気も電話もなく車もほとんど通りません。ただ、オアシスから2kmほど離れたところが小高い丘になっていて、古い要塞が残っています。ここでまた駱駝の登場です。オアシスからその要塞までの駱駝ツアーがありました。今度は一緒に泊まっていたドイツ人3人と一緒です。前回と違って荷物がないので乗るのは楽でしたが、やはり前の駱駝の方が大きかったです。要塞自体は大したこと無いように思えましたが、丘の上からの眺めはすばらしく、広大な沙漠が広がっています。この沙漠はここから西に向かって延び、チュニジアからアルジェリア、そしてモロッコへと続いているのです。

K.ギランヌの砦





車がこない


 クサールギランヌには1泊の予定でした。来るときもそういう約束でした。1夜があけ、ドウーズへの車がくるのを待っていました。しかし、一向に車はやってきません。砦に行って戻ってきても、昼食を食べ終わっても、気配すらありません。この次の日には帰りのチケットのリコンファームをしなくてはならないのです。リコンファームというのは予約してある飛行機に間違いなく乗りますと言う確認を、航空会社にしなくてはならないのです。怠ると予約を取り消さされることがあるそうです。しかし、ここには電話がありません。困ってしまいました。地区の保護官(警察ではないそうです)にも相談しましたが、なにしろその村には車がないのです。彼の無線でリコンファームが出来ると言っていましたが、くらげはローマまで電話しなくてはならず、無線では無理なのです。別のホテルにグループツーリストが来ていたので便乗を頼んだのですが、車は満席で乗せてもらえませんでした。結局2泊し車はつかまったのですが、町についてすぐに国際電話。ひやひやでした。
(注:2000年に加筆しました。)





トズール オアシスの町

 ドゥーズからトズールへは途中に湖があります。とは言っても地図の上の話です。普段は水がないようで湖の中に道路があります。これは周りよりやや低いために出来る湖で雨が降ると周りから少しばかりの水が集まるだけです。流れでる川はなく、水は蒸発してしまいます。ですから干上がった湖は一面白い塩の結晶が広がっています。
 トズールはオアシスの町です。オアシスではナツメヤシが育てられていて、(これはK.ギランヌなども同じです。)その実(デイツとかデッツと呼ばれます)を収穫するのです。くらげが訪れたときにも収穫が行われていました。大きさは親指くらい。焦げ茶色で味は甘い干し柿のようです。真ん中に種がありますが、これは食べられないみたいです。この実は栄養価が高く、保存にも優れていて(1年くらいはヘイキ)昔から大切にされていたそうです。
(注:2000年に加筆しました。)

トズールのオアシス





コーラをのむ駱駝

 くらげは密かに動物園・水族館好きです。「生物オタク」まで行きませんがわりと好きです。海外でも動物園や水族館に行くことがあります。トズールにはなぜか2カ所に動物園があります。どちらも沙漠に住む生き物たちを集めた動物園です。ちゃんと駱駝もいます。しかも、この駱駝ビン入りコーラをラッパ飲みするのです。芸をするのですね。なぜか2つの動物園で同じ事していました。どちらかで人気が出たのでまねしたのでしょうね。
 片一方の動物園のガイドはくらげが日本人と聞いて歌を歌ってくれました。 「もーもたろさん、もーもたろさん、おなかがすいたら・・・・」ちっと違うよねぇ。ちなみにたまに日本人も来るそうですが、やはり仕事関係の人だそうです。
(注:2000年に加筆しました。)





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