スナノキヲク 4



ルアージュって?


チュニジアには鉄道が少なく、町と町の間にはバスが走っています。しかし、もう一つ重要な交通機関があるのです。《ルアージュ》なんのことはない乗り合いタクシーですが、これが町から町へと走ってくれて、大変便利なのです。料金はバスとほぼ同じ。ライトバンの車にシートが3列あって二人ずつ座ります。お客さんが5人集まったところで満席になり、出発です。言い換えれば5人集まらないといつまで待っても出発しません。いつ出発するかは誰にもわからない。 全ては神の御意志、《インシャラー》なのです。車は稀に新車もあるけれど、普通はオンボロ車です。ドアが外からしか開かないのなんてあちこちで見かけます。走れば良いのです。そんなわけで、ルアージュは今日もチュニジアの町を元気に行き来しているのです。





空に立つ段々住居

マトマタという町の近くにシェニニという村があります。住んでいる人は少ないのですが、村の構造がちょっと変わっていて、小さな山の周りに這うように石作の家が立ち並び、小さい白いモスクがちょこんと建っているのです。家のほくらげどはすでに崩壊してしまっているけれど、雰囲気は十分に残っています。 あたりは一面の沙漠でなぜこんなところにこのような都市が造られたのかわかりません。くらげもこの村を見学しました。家々を見ながらゆっくり登ってゆきます。一見石作に見えた家のおくは山をくり抜いた小さな洞窟になっていました。言葉では表しにくい独自の世界を持つ村シェニニ。それは 山のようであり、家のようであり、倉庫のようであり、廃墟のようでした。頂上から見る景色は沙漠と岩山と蒼い空が印象的です。村は、静かに空に向かって立っていました。

 シェニニの町





倉庫生活


タタウィンの町のある辺りには、《クサール》とか《ゴルファ》と呼ばれるかつての倉庫が何カ所かに残っています。日干し煉瓦で建てられたその倉庫は何層かに重なり、小さなアパートのようにも見えます。それをアパートではなくホテルにしてしまっている所があります。クサール・ハダッタの町にあるその名もホテル・クサール・ハダッタ。元々が倉庫だったわけですから十分な快適さには少々無理もありますが、漆喰で内側を固め、ベッドも洗面所もシャワーまでついています(シャワーはお湯が出ないけどあまりびっくりしてはいけない)。昼間は多くの観光客が訪れていたのに、泊まっていたのはくらげだけでした。せっかく来て何となくもったいないな。レストランもないような小さな町だけど、丘のうえにあるので眺めの良いところです。白いモスクと夕焼けのきれいな町でした。

 倉庫ホテルです





RESTAURANT en Tunisie (1)


さてさて、チュニジアの食堂でくらげは何を食べていたのか。チュニジアの食糧事情はよく、何処でもおいしい御飯が食べられます。
 スープ: ショルパと呼ばれるトマトスープ。クスクスか麦が入っていてちょっと辛い。
 ブリック: 卵に葉っぱ(何かのハーブ)を混ぜて薄い皮で包んで油で揚げた物。チュニジア風春巻きとか言われるけど、ちょっと違うと思う。高級なものにはチーズやまぐろ(缶詰のツナ)が入っています。
 クスクス: これは知っているかもしれませんね。小麦の粒々に辛いトマトシチューをかけたもの。フランスやイタリアそして多分日本でも食べられると思うけど、どうも小麦粉から作っているみたい。本当は小麦を石臼で粗挽きにしたものらしいけど、チュニジアでも本物にはなかなか出会えません。





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