殺す側の風景
2003ねん7がつ9にち
作家の吉岡忍氏が「自分以外はみんなバカ」の時代になりつつあると、書いていました(朝日新聞 7/9 夕刊)。筑紫哲也もNEWS23の中でその事に触れていました。
要するに、自分以外はバカだから他人の話なんて聞かずに、自分勝手に振る舞う時代になってしまったと。
内容的には正にその通りなんだと思います。ただ、「自分以外はみんなバカ」と言うより、「自分以外は皆風景」の方が近いんじゃないかと思います。この言葉は何年か前に、街にたむろするチーマーの社会観を表す言葉として言われていましたが、今やそれが社会全体に広がっているのでしょう。
何しろ相手は風景ですから、思いやりとか、協調なんて必要なくなってしまいます(本当は風景や無生物にも思いやりを持ってほしいのですが)。
きっと、みんな何故かはわからないけど、余裕がなくなって、周りを見ていられないのだろうな。自分のことで精一杯。なにしろ、ゆとりの教育まで頑張らなくちゃいけないご時世ですからねぇ('';

そんな中で起きた事件。
12歳の少年が4歳の子供を投げ殺したり、中学生が同級生を殺して埋めて平気に過ごすとかが、犯人にとっては些細な一つの風景として生み出されているのではないだろうか。
確かに特異な事件かもしれない。でも、犯罪は常にピラミッドの様な構造をし、犯罪予備軍が増えたからこそ事件が起こるのです。
今、確実にピラミッドの裾野は広がっている。
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