中東和平ロードマップ
2003ねん6がつ15にち
中東和平。アメリカが提示したロードマップが実行されるとは思っていませんが、それにしても今回はお粗末すぎ。
6月4日のブッシュ大統領を交えた三者会談後、8日にハマスに依る検問所襲撃、10日のイスラエル軍によるミサイル攻撃。その後は連日の武力衝突という有様。
いつも思うのだが、パレスチナ側が投石するとイスラエル軍は機関銃、戦車で応戦。パレスチナが銃器を用いれば戦闘ヘリでミサイル攻撃。差があるとすればパレスチナ人の自爆テロ。攻撃力の差は語るまでもない。自爆テロに関しては自らの身を犠牲にして行うのである。旧日本軍の特攻隊に似ているが、言うまでもなく他に手段が無くなった切羽詰まった最終手段です。
さて、このロードマップ、誰もやる気がないのは確かです。現在ほぼ好き放題に占領も殺戮も行うイスラエルは当然和平など必要ない。アメリカは国内の経済をユダヤ人が握っているため、イスラエルに不利なことはしたくない。アメリカが口先だけなのは、国連安保理ではイスラエル制裁に関してほぼ一貫して反対していることからも明かです。この状態でパレスチナがやる気を出せと言うのは無理です。1993年のオスロ合意はノルウェーだからこそ出来たのでです。最初からアメリカ主導ではなしえない事なのです。
さて、ではどうすればよいかと言えば、理想はやはりイスラエルが反故にしている1967年の国連調停(国連安保理決議242)の履行です(世界地図やニュース番組を見てもわかりますが、イスラエルはヨルダン川西岸、ガザ地区、ゴラン高原を『占領中』なのです。)。もちろん、これはかなりの理想論かも知れませんが、国際社会で一番多くの国や人が納得する結果であり、国連の権威(嫌な言葉だが)を守ることにつながると思います。
もし、アメリカが本気で中東和平を望むなら国連主導(場合によっては国連軍も視野に入れ)に切り替え、その中で協力するべきでしょう。確かに今まで国連主導では上手く和平が進められていませんが、国連主導を成功させるにはアメリカが拒否権を行使しなければいいだけのことなのではないでしょうか。

[2003.06.15 3:00 追加]
と、書いて数時間、ブッシュ大統領はハマス幹部の暗殺作戦を支持したようですね。やる気の無さと、アメリカがイスラエル問題に関しては第三者でいられないのがはっきりと出ています。だめだねぇ。
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